解雇の有効性が問題になった事例
事案の概要
問題となった動物病院のスタッフ(動物看護師)には、他のスタッフとの協調性がとれない言動があり、また飼い主様とのトラブルを繰り返すといったことがあったため、院長より注意がなされていました。
しかしながら、その場で言い合いになってしまったことから、院長からはその場で解雇を言い渡し、以降看護師は出勤しなくなりました。
そうしたところ、看護師より解雇の無効とともに、賃金の支払いを請求されたことから、対応について弊所にご依頼がありました。
結論
聞き取りをしたところ、実際スタッフには多くの問題行動が見受けられ、中には懲戒処分に相当するものもありましたが、これまではあまり強く注意はしてこなかったようでした。当然これまで懲戒処分を行ったこともなく、その意味でも、いきなりの解雇処分は無効となる可能性が高いものでした。
看護師は、病院が受け入れるのであれば、継続勤務をする意向を示していましたが、経緯からすると継続勤務は現実的ではなく、看護師も真実、継続勤務する意思はなさそうでした。
そこで、数か月分の賃金相当額を解決金として支払うことで交渉を行い、退職合意をし、無事解決に至りました。
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