麻酔事故によるトラブルが解決に至った事例

事案の概要

　術前検査にて、大きな異常は見当たらなかったことから、麻酔下にて去勢手術を実施したものの、術中に心停止に至り、蘇生措置を行うも、亡くなってしまいました。
　オーナー様からは、術前検査での数値からすると手術を控えるべきだったとして、獣医師に対し損害賠償請求がなされました。
　獣医師からは、手術実施の判断に問題はなかった旨をオーナー様に説明していましたが、オーナー様にご理解いただけず、請求が続いたことから、弊所にご依頼がありました。

結果

　弊所からは改めて、術前検査の結果は、手術を控えるべきものではなかったことを項目ごとに丁寧に説明し、麻酔による合併症により亡くなった可能性が高いことをご説明しました。
　また、それを法的に評価した場合、獣医師に注意義務違反が認められる訳ではなく、それ故オーナー様からの請求には応じられない旨の説明も行い、無事解決に至りました。
　避妊・去勢手術での事故は、元々元気だった動物が亡くなってしまうため、どうしてもオーナー様のショックは大きく、如何に麻酔のリスクを事前に伝えていたとしても、このようにトラブルになるケースは一定数あります。
　多くは、獣医師の先生より丁寧に説明をされることで解決されると思いますが、本件のように請求が続いてしまうケースもあります。弁護士より法的評価も交えて説明をすることで、早期に解決できる場合もありますので、お困りの先生は是非一度ご相談ください。