防犯カメラ映像が解決につながった事例
事案の概要
動物病院で高齢犬の手術を行ったところ、翌日より、右前肢が動かなくなったとオーナーよりクレームを受けました。手術部位とは異なる部分であるため、動物病院としては、手術が原因ではない可能性もあると考えましたが、時系列からすると関係している可能性も否定できない状態でした。検査や調査を行ってみないと何とも言えない状況でしたが、オーナーのご不満が強く、現段階で、オーナーに対してどのように説明すればよいか悩まれてご相談となりました。
結論
ご相談をお伺いしたところ、そもそも手術日当日の右前肢の状態につき確認がとれておらず、曖昧でした。さらに、当該動物病院は診察室に防犯カメラを設置していることが分かりました。念のため、画像を確認していただいたところ、手術日当日、既に犬の右前肢の動きが悪くなっていたことが分かりました。
オーナーは手術当日は手術部位に気をとられており、犬の右前肢の動きが悪かったことに気づいていませんでした。動物病院側も手術準備に集中していたこと、右前肢が完全に動かない状態ではなかったこと、手術部位とは関係なかったことから特にカルテへの記載等もなく、スタッフも記憶に残らない状態になってしまっていました。
最終的に、カメラ画像を基に、動物病院からオーナーに対して、手術当日に既に右前肢の動きが悪かったので、手術日より前に何か原因があると思われるという説明をしたところ、オーナーも納得されて、当該動物病院へのクレームは収まりました。
このように、防犯カメラ等の客観的資料が示せると、比較的簡易に紛争を解決することができることがあります。
加えて、専門家に相談することで、客観的資料を冷静に見直していただくきっかけとなり、既にお手元にある材料で紛争を解決することが可能となるケースもあります。
冷静に状況を見極め、適切な解決法を選択するためにも早めに一度ご相談ください。
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