転院の判断が適切だったかが問題となった事例
事案の概要
鎮静させ、猫を転院させたものの、搬送先の病院にてお亡くなりになったことから、転院の判断が適切であったのかが問題となったケースです。
転院に際しては、バイタルに異常はなく、呼吸も安定していたため、転院の判断に過失は認められないケースでしたが、オーナー様への対応が非常に難航したことから、弊所にご依頼がありました。
結論
本件は、搬送先の病院で猫が亡くなったケースで、オーナー様が強いショックを受けておられたケースです。
上記のとおり、法的な意味での過失はありませんでしたが、最終的には、診療費を返還させていただくことで、ご納得いただくことができました。
とはいえ、お金を支払えば沈静をするわけでは必ずしもありません。基本的には、オーナー様の疑問に丁寧に答えたり、ケースによりますが、オーナー様の心情に寄り添うといった対応があって、はじめて金銭での解決が実現するものです。本件も、オーナー様の疑問点が比較的明確であったこともあり、できる限りその疑問に丁寧にお答えしました。
過失がないにもかかわらず、安易な金銭提示はかえってオーナー様の心情を害することもありますので、まずは丁寧な説明を心掛けていただき、仮にその後金銭を支払うことで解決が出来そうな場合でも、提示する金額やそのタイミング等については、事前にご相談いただければと思います。
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